ヴィシングソー島

Gränna は、山と湖に寄り添う小さな町。
家々は Grännaberget の斜面に沿ってゆるやかに並び、Vättern 湖のほとりまで続いている。
石畳の小道が、町の真ん中を静かに抜けていく。

Visingsö は、一葉のように Vättern 湖の南に静かに浮かび、Gränna と向かい合っている。

日が暮れると、町は少しずつ静けさに包まれていく。
遠くの空には、まだ鮮やかな夕焼けが残っていた。
湖面もうっすらと茜色に染まり、その上をフェリーがゆっくりと行き交う。
船の灯りと桟橋の明かりが、湖面に揺れていた。

夏の夕焼け、ヴェッテルン湖畔

昨日の雨が、島をきれいに洗ってくれた。
今朝の風は、湖面に小さな波をつくり、雲をゆっくりと運んでいく。

フェリーで約30分、Visingsö に到着。
港で自転車を借り、島の小道をのんびりと走り出す。

道ばたでは、数頭の馬がのんびりと草を食んでいた。
よちよち歩きの子どもたちは、摘んだばかりの青草を馬に差し出し、その様子を親たちは静かに見守っている。

林の小道を抜けると、ごく普通の家々が見えてくる。
赤い木の家は緑に包まれ、きれいに刈り込まれた芝生が庭先まで続いていた。
リンゴの木は風に合わせるように枝を揺らし、青空と白い雲の下、時間だけがゆっくり流れていた。

さらに進むと、景色がふっと開ける。
麦畑がどこまでも続いている。
黄金色の穂が風に揺れ、まるで波のようだった。
風車はゆっくりと羽を回し、空の白い雲も風に流されて細長く伸びていく。

黄金色の麦畑

少し休憩をして、島の南へ向かう。

気がつくと、一面の樫の森の中を走っていた。
木漏れ日が地面にまだらな影を落とし、風が吹くたび葉がやさしく揺れる。
耳に届くのは、葉擦れの音だけ。

さらに進むと、人家も少なくなっていく。
島の南まで来て振り返る。
緑の草地がゆるやかに広がり、その向こうには赤と白の家が静かに建っていた。
青空には、大きな白い雲がゆっくりと流れていく。

緑の草地と赤い家

風はまだ吹いている。
湖面には細かな波紋が広がり、一隻のフェリーが、GrännaVisingsö のあいだをゆっくり渡っていく。