週末、花屋へ出かけた。
棚いっぱいに並ぶ花や草を眺めていると、その多くが道ばたや、家の近くの小さな庭で見かけたことのあるものばかりだった。
色鮮やかに咲き誇る花でもなく、手をかけて丁寧に形づくられたものでもない。
普段の散歩で何気なく目にする花や草が、静かに花を咲かせている。
まるで道ばたや森の縁、あるいは家の近くの庭にある風景を、そのままそっと花屋へ運んできたようだった。
その中からいくつかをカートに入れ、今度は自分の家へ連れて帰る。
窓辺に飾ると、部屋の中にほのかな花の香りが静かに広がっていく。
そして散歩に出ると、同じ花たちがいつもの小道で、風に揺れている。
花屋で出会った花も、家へ連れて帰った花も、もともとは、いつもの暮らしの中に咲いていた花だった。